VZシャーシ検証


2005年にMSシャーシが登場して以来、常に新シャーシは新シリーズ系で登場してきました(改良型のS2やSXXは除く)。
そんな中、2020年に新登場したVZシャーシは『レーサーミニ四駆シリーズ』での新シャーシ。
これはタイプ5シャーシが登場した92年以来、実に28年振りのことになります。

というわけで、ここ最近レーサーミニ四駆というとアニマルミニ四駆が続いていたラインナップに新風を巻き起こした新マシン、『ネオVQS』の新シャーシ『VZシャーシ』を検証していきます。

登場以来常にカツフラ界隈や公式大会でも常に最前線を戦い続けていたVSシャーシも登場して既に21年。
進化系シャーシとなりますVZシャーシです。

FM-Aシャーシに引き続き、リヤステーは取り外し可能なばかりか
遂にフロントバンパーも無い状態のシャーシとなりました。

付属のフロントバンパーはリヤステーと同じく、シャーシ裏からビス止めする形。
VSシャーシはバンパーは弱いものでしたが、その辺も割と強化されてます。

VSシャーシと比較すると、遠目から見るとバンパー以外に大きな差は無いように感じますが
細かく見てみると細かい部分も進化してるのが良くわかります。

フロントバンパーは、延長された部分を除くと同じ形状ですがフレーム構造に変更されて強度アップ。

フロントのギヤカバーは、爪部分に補強が入り外れにくい形に。

スイッチ部分はVSと同じの、ニヤけた口元っぽい形状は引き継がれています。

リヤステーは取り付け位置が低く変更。恐らく、今の公式大会のマシントレンドに沿ったものと思います。

リヤのギヤカバーは、S2シャーシに引き続きビスで固定出来る形に。
これはVZでも、ワンロックギヤカバーが登場するものと期待して良いのでしょうか…?

シャーシ以外では、まずホイール。

上が従来の物で、下がネオVQS付属の物。
金型が何気に改修されていたようです。

ギヤカバーはABS素材でしたが、プラベアリングはPOM製の為か別口パーツに。
これは同時期に発売された、GUPの低摩擦プラベアリングセットと同じ物になります。

そんな訳で、とりあえずの素組み。

ローラーは以前のようなゴム付きは使われず6ローラー全てプラローラーに。
ボディはバンキッシュの進化系らしい、各部空力的に進化したような形状。
わりとボディは低めです。
シャーシ裏はVSと同じく凸凹の少ないフラット面。
組んでみた感じはVSシャーシとそれほど大差無く。
唯一、ギヤカバーと同時にモーターカバーも取り付ける必要があるくらい。

そして今回のVZシャーシ。
発表時から『しなり』と意識したシャーシということもあって、電池を入れた状態ながら結構しなります。
両軸マシンならともかく、ペラシャを使用するシャーシでこのしなりは、流石に意識されてるだけのことはある気がします。

バッテリーホルダーも、その辺を意識してかVSよりもシンプルに。
サイドにプレートを付けられるビス穴も大幅に追加。
ギヤカバーはビス穴とツメ部分の補強以外は基本的に同じ。
VSシャーシは、どうしてもスタート時にギヤカバーが外れてのスタートミスが非常に多いシャーシだったので、この改良でその辺りのトラブルが減るものと期待。
モーターカバーは、外すとモーターが非常にグラグラしてしまう為、必須パーツとなっています。
使わない場合はモーター部分の衝立が必要そうです。
スイッチ部分はVSと同じ。
ペラ受け部分はシャーシの外周部分が意図的に一部カットされているのが特徴でしょうか。
なお、このシャーシは当然VSとの互換性があるので
VSシャーシで使用出来るボディならほとんど無改造で取り付け出来ます。
逆に、ネオVQSのボディもVSシャーシに無改造で載せられます。
VZシャーシと同じく素組みしたVSシャーシと比較。
ホイールベースは両者共80o
バンパーの幅は見た通り広がっています。
ローラー位置はVZの方が低め。
リヤステーは、VSのほうがやや高めですが
ローラー位置はほとんど同じ。
大きな違いはバッテリー部分。
しなりと意識して意図的にホルダー部分を開けているVZ
単純にサイドバンパーを広げているVS
で、実際の走りはどうなのか。
VSシャーシをVZシャーシと同じローラー幅にする為FRPプレートを取り付け、ノーマルモーターで
恒例の、えのもとサーキット店内コースで計測。
見ての通り、VZシャーシに分がある結果となりました。
恐らくモーター(VSシャーシは家に眠っていた未使用ノーマルモーター)の違いもあるかと思いますが、それでもこの差は大きい。

今後シャーシのカラーや素材のバリエーションも増えると思われるので、その際にはカツフラ車を作りたいと思います。